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先週、部下の成長を奪うには仕事を「任せない」ことだという事を書きました。

今回は、目標、役割を決めて「任せる」の後についてです。

任せ、しばらくすると、会社に来なくなったり、パニックを起こす人がいます。

本人も、その理由が明確なわけではないですが、とにかく辛いのです。

                                                                                                                   
目標が明確になると、それをクリアできるか、できないかが明確になります。

また、経験の浅い人は特に、その目標をクリアするための仕事量が膨大だと感じます。

                                                                                                                  
実際、目標は、現状よりも上の状態を目指すので、そもそも現状もしくはそれ以下でやれる事などありません。

必ず負荷がかかります。

                                                                                                                   
でも、そのハードルの高さにパニックを起こしてしまいます。

多かれ、少なかれ、そういった経験を持っている人が多いのではないでしょうか?

私もあります。

                                                                                                                   
仕事をバリバリして結果を出している先輩方の話を聞いていても、そういった経験を持っている人が多いと思います。

                                                                                                                  
それを、個人的にどうやって乗り越えたか?という事と

マネジメントの観点から上司としてどうすべきか?を考えました。

                                                                                                                    
まず、

なぜ、パニックを起こすかというと

つまるところ、何かを失ってしまう怖さだと思います。

顧客、会社や上司からの信頼を失ってしまう

評価を失ってしまう

報酬を失ってしまう

あるものだと思って買い物したけど払えない

ライバルに負けてしまう

自分は本当はデキる人間なのに、出来ない自分を目の当たりにしてしまう

                                                                                                                   
など、人によって理由は異なれど、本質的には何かを失ってしまうという怖さだと思います。

                                                                                                                   
怖さに集中しすぎてしまうと、冷静さを失います。

                                                                                                                   

普段では、考えられないような行動をしてしまう事があります。

                                                                                                                   
例えば、大好きな人に振られてしまう際に、泣いてしがみつくとかとか、、

                                                                                                                     

弊社でもあった事例でいうと、朝の5時に電話をして、契約書の文言チェックをお願いするなど。

今では笑い話ですが、決して急ぎでもない契約書のチェックを朝の5時に電話して、確認お願いしますと依頼する。

                                                                                                                   
当然相手は、緊急の大問題が起きたのだろうと、血相を変えて電話に出ます。

ところが、それ今確認する必要ある?といった話です。

                                                                                                                  
それを実行した本人に「なぜ?」と聞くと、

「最近スケジュール管理をしっかりしろと言われるので、一週間のスケジュールをカレンダーに埋めていったら、確認の時間がそこしかなかった」と言います。

                                                                                                                         
さすがに、普段ではそれをやりません。

彼は、決められた期限内に、プロジェクトが進まないかもしれない事態を怖れていました。

そうなってしまった時に、怒られる事を考えて、それを恐れていました。

                                                                                                                  

個人的な経験から言うと、

目標達成できなかった時の怖さ、問題が起きてしまった時の怖さ
                                                                                                                    
たくさんありますが、期限までに達成できない怖さに対しては、

その時の上司が期限ギリギリまで、改善と行動に集中させてくれた事が、

パニックにならずに済んだ経験を与えてくれました。

                                                                                                                   

昨日と今日、目標に対して、何が変わり、これから何をするのか?

この質問が毎日行われ、これに応えるのは大変だと思いながらも

なんらかしらのアイデアが出てくる。

時には絶対無理と思えた目標ですら、達成してしまう。

                                                                                                                  
これを管理されていなければ、

私は、悩むだけで、建設的なアイデアを出せず

無駄な時間を過ごしていた事でしょう。

そして、自信を失い、パニックになっていた事でしょう。

                                                                                                                  

問題が起きた時もそうです。

確かに、もうすでに、関係者に迷惑をかける事がわかっている時、

逃げたくなります。

連絡する事を後回しにしたり、

考えないようにしたりなど。

でもそれでは、問題は大きくなるばかり。

この問題と向き合うのは、怖いのですが、

後回しにすると、より大きくなって自分に降りかかってきます。

後回しにするデメリットを知っている人は強いなと思います。

                                                                                                                   
その時も、上司から

できる限り迷惑をかけないために、そして約束した事に近づけるために、

何ができるか?という質問をされます。

他者からの質問で、冷静さを取り戻し、アイデアが出てきます。

                 
                                                                                                 
ということからも、上司が行う大事な仕事の一つは、

部下の焦点を、この失う怖さに当てさせず、

期限ギリギリまで、質を高める事に集中させる事です。

                                                                                                                  
そのために、毎日、質問をし、しっかりと考えさせ、具体的に行動させる事が大事です。

                                                                                                                  

部下は、その管理がキツイと感じる人もいますが、

結果が出始めると一気に成長します。

自分でその改善活動をするようになります。

この成功体験を持つことは、非常に重要です。

                                                                                                                       
でも、これができない人が結構います。

先週も書きましたが、

「大丈夫か?」という声がけはしている

「わからない事があったらいつでも相談にのるよ」という声がけはしている

のだけど、部下はいつの間にか会社に来なくなります。

                                                                                                                  
毎日の管理が、締め付けているんじゃないか?

かわいそう、と思っている人もいます。

                                                                                                                  
それで、結局、期限ギリギリになって、

「どうなっている?」

「すみません、間に合いそうにありません汗汗汗」

「え?ーーーーーーーーーー」

「泣」

説教。。。

とか。

                                                                                                                  

「任せる」ということと「放任」の違いは、

こういったところにあるのではないかと考えています。

                                                                                                                   

管理をする事で、部下を煩わしてしまう→嫌われるのが怖いという思い込みをやめて、

管理する事で、その時は、ブツブツ言われても、

部下を成長させた経験を持つと楽しくなります。やりがいは大きいです。

                                                                                                                   
人に仕事を任せる力が身につくと、自分しかできない仕事に集中できるようになります。

自分が動かなくても、物事が進むようになります。

時間を作る事ができるようになります。

時間は宝です。

部下を成長させられる力を身につけた時の報酬は、とても大きいものです。

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会社にとって、人の成長は最重要課題で、それができないと死活問題です。

当然、働く個人にとってもそれは同様のはずです。

                                                                                               

成長させるためにはどうしたらいいか?四苦八苦してきました。

そもそも成長とは何か?という定義がとても大事です。

                                                                                            

社長の言う事をよく理解できるようになったとか
人として成長できたとか
意見を言えるようになったとか
色々ごっちゃにしてしまいがちですが、

一言で言うと生産性を高める事です。

                                                                                             

同じ時間で結果を2倍にできた。
同等の結果ではあるが、時間を2分の1にできた。
などです。

2倍の時間働いて、結果を2倍にするでは生産性が高まったということにはなりません。

                                                                                            

生産性については、残業の多さから日本の生産性の低さを指摘する事が
最近では特に多くなってきていますね。

                                                                                               
それについては別で書きたいと思いますが、
できなかったことができるようになり
それが生産性を高める結果を作れるようになること。

                                                                                                  
 
これができる会社、個人にするにはどうすればいいか?

                                                                                            

やり方に関してはまだまだ改善、革新が必要ですが、
成長するためには?を考えながら、
逆に人の成長を奪う環境について考えてみました。

                                                                                             

人から成長の機会を奪う一番いいやり方は
一言で言うと「任せない」です。
「やらせない」もそうですね。

                                                                                             

あらゆる事を上司がやってしまう事です。
これ、実は至るところでありました。
なぜ任せないか?

                                                                                             

自分が一番わかっているから自分でやった方が早い。

教える時間が面倒。

なぜ、時間を割いて自分が教えてあげなければならないか、わからない。

構っている余裕がない。

などの理由はよくあります。

                                                                                              

でも一番厄介なのは、こんなに任せたらかわいそう、という理由です。

かわいそうという言葉はさすがに出てこないですが、

時間を取らせてしまう、という言葉が出てきます。

                                                                                            

これ、相手を想っての言葉っぽいですが、要注意です。

何かと言うと、嫌われるのが怖くて、いわゆる人気取りに走ってしまっています。

                                                                                             

すっごく恥ずかしい話ですが、実は私もこれをやっていました。

                                                                                               

会食の場所選びから

営業は自分が一番得意だから自分がやらねば

報告を毎日させるなんて、大変にしてしまう

業務の改善案を出させるなんてハードル高すぎるのではないか?

会議の準備は、全部自分。皆は参加して意見くれればok。

などなど、言葉にすると信じられないのですが、

無意識レベルで、当然のことのようにやっていました。

                                                                                              

これは、明らかに部下から成長を奪っています。

すごいなと思う人は、知識と(失敗も含めた)経験が豊富です。

                                                                                            

この「経験」を明らかに奪ってしまっています。

まずは、この状況を注意してみてみるだけでも問題がよく見えてきました。

                                                                                              

そこから次に「任せる」事をさせていくことになりますが、
次に起こる問題は「放任」です。

                                                                                              

目標を与え、任せるのですが、「放任」になってしまいます。

                                                                                             

状況としては、部下が会社に来れなくなったり、
パニック状態になります。

                                                                                            

これは、

目標が高いと感じ→達成できない→やばい→何かを失ってしまう→混乱

仕事の量が多すぎると感じ→どうにもできない→何かを失ってしまう→混乱

という流れかと思います。

                                                                                             

ここを、そのまま放置することになってしまうわけです。

                                                                                            

でも、上司の言い分としては、

「毎日、大丈夫か?と声をかけていたのに。」

「わからないことは、いつでも相談してくれ。」

と放置はしていない、ということになります。

                                                                                            

これは、ほんとよくありますね。

書くための時間が過ぎてしまったので、この続きは次回にアップさせて頂きます。

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